無関心の証明の「和牛券」/新型コロナの経済対策
新型コロナウィルスが世界中で猛威を奮っており、各地で都市封鎖(ロックダウン)が実施されています。
停止している世界経済を崩壊させないために対策が急がれており、27日には米国で2兆2,000億ドル規模の新型コロナウイルス関連経済対策法案が可決しました。
一方、日本ではまだ具体策は実施されておらず、「和牛券」といった信じがたいキーワードも聞こえてきました。
この現状を政治家だけのせいにしていいのでしょうか?
私は政治も経済もまだまだ勉強中・・・。
というか最近見始めたばかりなのですが、今回の新型コロナの件で、先日読んだ「父が娘に語る経済の話。」での著者ヤニス・バルファキスの主張の重要性を痛感しています。
ヤニス・バルファキスは「(政治とも密接する)経済というものは私達の生活レベルに大きく関係する。だから、専門家だけが机上の空論で方向性を決めるのは恐ろしいことで、我々全員が理解して決めていかなくてはいけない」と言っていました。
ヤニス・バルファキスの主張は、今回のような緊急的な状況にこそ発揮されるべきことだと思います。
逆に言うと、このタイミングで「和牛券」なんて言葉が出てくるのは、私達が政治・経済に無関心を貫いたことの証明ではないのでしょうか。
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そもそも、新型コロナが広がる前から、日本では消費増税により10~12月のGDPは年率換算で7.1%下落していました。
新型コロナによる世界の経済後退懸念とは別に、日本は経済後退懸念があったということです。
これらはタイミングが同じだけで事象としては別です。
本当に最悪なタイミングでの増税ですね。
更に、新型コロナが解決しても消費税は続くわけですから、真綿で首を絞めるように日本の経済を細めていく気がします。
さて、消費増税含め緊縮財政を進めてきた日本ですが、先進国での経済的な立ち位置はどんな感じなんでしょうか。
日本は世界3位のGDPを誇る経済大国ですが、比較のため、20年間のG7の実質GDPを集計してみました。
図からわかるように、成長率としては景気停滞中のイタリアに次いで下から2番目です。
先進国のみ比較するために入れていない中国、インド、韓国、ブラジルなどの新興国はもちろん右肩上がりです。
日本はこのままで大丈夫でしょうか?
私は大丈夫ではないけど、まだ間に合うと思います。
間に合わすためには、私達が政治・経済を自身のこととして真剣に考える必要があります。
今回の新型コロナで日本の悪いところも見えた一方、特有の強さも見えました。
「衛生観念が高いからか新型コロナの蔓延が遅かったり」、「上場企業は内部留保がたくさんあり不況への耐性があったり」といったところです。
少なくとも、この2つの強さは日本人の気質的な部分と深く関係しているような気がします。
まだまだ、国としても力もあり、捨てたものではないと思います。
私も勉強中のため偉そうなことは言えませんが、今回のことを機に一緒に政治・経済を真剣に考えてみませんか?
そして、行く行くは国の正しい方向性を主張していかなくてはいけません。
今回に関しては、プライマリーバランスがどうとか言っている場合ではなく国際を発行し、まず新型コロナの損失補填をして、そして、中長期的には消費減税をしてほしいものです。
それでは。